アップサイクルのActive Filmは、使用済みの中判フィルムのスプールと遮光紙を再利用しています。丁寧に扱いますと複数回使うことが出来ます。
中判フィルムは、120タイプと220タイプの2種類が現在は販売されております。Active Filmをセットするにあたり、二種類の形状を記憶して下さい。
このページ下部に動画もあります。こちらが120タイプです。
遮光紙が途中で切れているものが、220タイプで135cmの長さまでフィルムを使用可能です
一般的に120タイプが沢山流通しています。
国産と海外メーカーで遮光紙の長さが若干違います。しかし、フィルムを巻く為のスタート位置が明確であれば、使うにあたっては、さほど大きな問題にはなりません。
フィルム遮光紙にスタート位置が決まっていれば明室で、上記のフィルムスケール治具を明室で遮光紙に傷をつけない程度のクリップで留めておくと便利です。以下のイメージ図を回転させたイメージで、遮光紙を吊るして巻いてゆきましょう。
少々乱暴なイメージですと、このような感じになります。
この銀色のクリップに遮光紙を吊るしして、遮光紙の後端をスプールに巻いてゆきます。
説明が前後しますが暗室状態でフィルムの正確な長さが導き出せませんので、PVCという塩ビテープで事前に黒い樹脂で83cmと126cmのところに手触りで分かるように突起物をセットしておきます。例えば35mmフィルムを暗室状態で正確にカットすることができます。
事前にカットしておきまして黒いフィルムケースに入れておいても良いでしょう。
画像は2連でスタンバイ状態になっています。
遮光紙には、外側にフィルムのスタート位置が印刷されています。そのスタート位置にフィルムセット治具(特許申請中)をあてがいます。PET樹脂は二折りになっていますので、黒い側にも正確にスタート位置が分かるようになります。
遮光紙のスタートマークの矢印の方向(上の方に)に巻いてゆきます。PVCテープを今の所使用しております。FUJIFILMは軟粘着テープでKodakが俗称和紙テープで、強度は申し分がありませんが、剥がす時に粘着力が強過ぎって遮光紙の黒い合成紙の面にダメージがありすぎます。
そこで、今の所PVCテープを使用しております。
220タイプの場合は、フィルムを前後遮光紙で止める方式になっております。
次にフィルムに合わせて、遮光紙の先端部をカットしましょう。
フィルムセット治具を遮光紙ではさみフィルムと遮光紙をPVCテープで止めます。
フィルムを巻く場合の力の入れ方は、新品のフィルムのイメージで、蛇行せずに一気に巻いてゆきましょう。巻き終わりましたら、フィルムの両端を触れぬように細心の注意をしましょう。
120タイプの動画を確認して下さい。
巻き終わったフィルムは、中心に輪ゴムで緩まないように止めます。フィルムを保存する場合は遮光性のある黒い容器に入れ保存しましょう。
120サイズと220サイズでは遮光紙とフィルムの巻き方が違います。撮影カット数が多く撮れる220を多用されるユーザーが増えると思います。自身で220フィルムを作る方が多いと思うので便利なモノを紹介します。
フィルムは清潔であるべきなので、紙ではなく樹脂の素材がいいでしょう。遮光紙の見本用の樹脂を作っておくと便利です。
220用の遮光紙の樹脂見本作っておきましょう。上がフィルム先端で下が後端部です。自分使いであれば、遮光紙の使えそうな良いところを見つけトライして下さい。
このような見本を下敷きにして再利用する遮光紙に適宜スタートマークを付けて下さい。
協力して下さる写真店・スタジオ・ミニラボ店etcに声掛けしてお願いをして、そのお店にとって廃棄物であっても、アップサイクルフィルムである事の説明をして、遮光紙が切れたり破れたりしていても、再利用出来る使える長さであったりする事があります。
遮光紙も積もれば山となる!そんな心意気で、やりましょう!画像の説明をしますと、流通が多く遮光紙が長いので、適宜使えそうな遮光紙の長さを確認して、決められた形状にカットします。220タイプは先端部に56cmの長さが必要で取れそうなところに、印を付けます。遮光紙に樹脂見本が載っています。
右側が樹脂の見本ですKodakの遮光紙に油性ペンで書き込みます。
Kodakの遮光紙先端側には、一穴パンチでスプールに引っかかる穴を開けます。
35mmフィルムを繋ぐ為の加工します。
使うフィルムにより慎重に印を付けカットします。
遮光紙の黒い処に印を付けるのが難しく、しかも細い印を入れる為に、色々なものを使いましたがぺんてるのWHITEの極細という文具を使っています。
一度使用しアップサイクルで遮光紙をリユースするため、協力ラボから送って頂きました遮光紙は、切れたり破れたりシワがあったりは、克服するしかありません。何とか使えるところを使いましょう。
220タイプの動画です。
吊るし巻きという方法は、場所をとらずにActive Filmにチャレンジができる方法として紹介してきましたが、フィルムを吊るさずとも、小型でダークバッグの中でActive Filmを作る方法がActive Film 35mm専用巻き具です。ここまで、Active Filmの仕組みを見て頂きましたので理解出来たのではないでしょうか。
吊るし巻き以外の以下の補助具を使いますと、ダークバッグや暗室でコンパクトで、こんなにダウンサイジング出来ました樹脂製のActiveFilm35mm巻取具というのが便利です。
120タイプも220タイプも両方に使えます。遮光紙とフィルムをセットしますと暗室やダークバックの中ではこのようなイメージになります。