続 Active Film吊るし巻きの暗室でぶれない新たなアプローチ

ホワイトアングルという塩ビ素材のL字型のガイドに対しリユースのKodakのスプールの鍔に2,000ガウスの磁石を両方に取り付けています。均等にバランスをとってフィルムを巻く時にサポートする役目をするのがこの幅寄せ具です。

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上下二本のピアノ線で平行を確保しています。

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両端のピアノ線でホワイトアングルの平行は確保しています。理由は塩ビのホワイトアングル自体が曲がっている場合がありますので、壁に取り付ける為の4個の穴をあけてあります。

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樹脂の素材を変えて2種類作りましたが、撮影用に黄色を使いましたが、実用面では、透明なPET樹脂の方が重さが軽いので、きっと実用的です。

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磁気で壁に垂直に止めますと平行を確保出来ます。ブローニーフィルムはKodakが153cmでFUJIFILMか150cmの長さがあります。湿度の関係で、遮光紙は合成紙であってもフィルムを巻くにあたりカーリングをしたりします。そんな中、磁気で平衡を保ちつつ遮光紙の中央を確保しながらフィルムを巻き込むことができます。

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画像では、現像後のフィルムですので黒くて見えずらいのですが、巻きながら上に上に上げながら、移動しながらフィルムを巻き込むことができます。垂直にして使いますので、磁力で任意の場所で止める事ができて真暗な暗室でも、慌てず任意の場所で作業がし易くなります。

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磁石のフィルム幅寄せ具が壁でどのように止まっているか画像を後でUPします。2000ガウスの磁石がありますとダークバッグ用の手のひらサイズのフィルム巻き取り具にも応用ができると当初考えていましたが、部品を減らす事は、もっと重要なので、垂直でも任意の場所で止まっていられるものだけに、利用すべきでしょう。

このように、強力な磁力でフィルム幅寄せ具が停止してくれますので、暗い中で遮光紙の中央に巻いてゆく為のサポートになります。

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下から上に徐々にフィルムを巻いて上に上に登ってゆくように巻いてゆきます。

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フィルムを最後まで巻いてゆきますと、フィルムの停止用テープのところで、遮光紙にぴったり停止しない時がありますが、スタート位置とフィルムの長さが正確であれば、テープで停止位置をずらしても、大きな問題ではありません。

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はじめてActive Filmを巻く人が陥りやすいのは、フィルムを緩く巻くようです。巻くコツは売られている新品のフィルムのイメージで巻いて下さい。新しいフィルムは非常にきっちり巻いています。ですからフィルムはきつめに巻くように心がけて下さい。

Active Film吊るし巻きの暗室でのぶれない新たなアプローチ

当初少しでも正確に吊るし巻きでActive Filmを巻く技術を確立しようとしておりました。こんなものを当初考えました。荒井技研のつり金具にKodakのスプールをフィルムの幅寄せ具としました。天蚕糸で吊るしてあるだけなので,揺れますので…。

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揺れる長さを減らす為にこのようなものが使えないかと思い、やってみました。

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ダークバッグの中でActive Filmを正確に巻く方法が確立出来ました。そこで暗室が既にあったり、簡単に暗室を作る事が出来る環境の方の為にActive Filmの吊るし巻きの進化型です。

吊るし巻きの時に壁に負担をかけず、塩化ビニールで出来たホワイトアングルというもので、リニアにすべきという結論になりました。

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更に、Kodakのスプールを使いフィルム幅寄せ具を軽量化します。兎に角リユースでユニバーサルなものでActive Filmを作るというポリシーがあります。このWebサイトを見ながらでも自分で作ることができるフィルムです。

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リニアで任意の場所で停止出来なければなりません。綺麗にしかも正確に金属で磁力を受け止めて83cmの長さを確保しようとする時これが一番綺麗で正確なものでした。ホームセンターでブリキ板は2,000円以上しています。しかもカットがはなはだ難しい。しかもマグネットテープですと、NSの関係で磁力が落ちます。スプールの横に取り付けているのが、2,000ガウスの磁石です。それを受け止める100均のスケールが大変重宝します。

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100均で売られているメジャーです。スケールを切る場合もニッパよりも、万能ハサミが便利です。

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メジャーを分解して、メジャーの金属部分を使うことにします。ホワイトアングルという塩ビにアクリルテープで固定します。

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メジャーをアクリル両面テープに貼付けます。使うのは2枚分だけになります。

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UPでみますと、カッターの刃が入るようにしておきます。

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第一回目はここまでとさせて頂きます。ホワイトアングルの一辺に貼付けます。

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Active Filmを作る為の脇役たち

黒いコンストマガジンをつかうActive Film巻取具の両脇の土手の部分を新しい物は、極力低くしています。当然の事ながら、ブローニーフィルムのスプールの鍔の高さ位までは、低くした方がいいようです。その方が使い勝手が良いからです。

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必要がなくなったら捨てられるスプールの活用法から、考えた方法ですが、FUJIFILMを除くスプールは、Active Filmのフィルムの幅寄せに使えます。理由はスプールの真ん中に、FUJIFILMの特許である遮光紙が外れなくする為の加工がないからです。金属ノコギリや超音波カッターで切ることができます。

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フィルムの幅寄せには以前にも詳しく説明させて頂きましたのでそちらを参考にして下さい。金鋸やカッター・ニッパで切ることができます。只ニッパで切る時のコツですが、力を徐々にいれて切るようにすると、思った所が切れます。

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画像にあるようにスプールの中心にフィルムがくるようにセットします。フィルムを外れなくする為にはコの字の蓋をつけますとフィルムが飛び出さないので、Goodです。

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次の脇役は、100均やホームセンターで販売されているプラスチック樹脂を用意して35mmの幅にカットします。片方を角丸にします。0.7mmや0.5mmの樹脂は、同じく100均・ホームセンターで売られている万能ハサミ・キッチンハサミでもカットが出来ます。ちょっと不器用な方は画像のように美容用の眉毛カットハサミでも上手に切ることができます。明室での作業でもテープの粘着力が落ちないように、この後で説明しますリタック紙を使ったり、遮光紙にテープを貼る時にもこの青い樹脂は、初心者には便利な脇役になってくれます。油性ペンで、書いた後に透明な荷づくりテープなどで覆って下さい。理由は直ぐに分かると思います。

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100均・ホームセンターで売られている塩ビテープでフィルムで止めております。本来はFUJIFILMのように一定の粘着力がある軟粘着テープが良いようです。本来は、当方がテープメーカーに一定のロットで作らせて販売するのが良いのですが、テープは経年変化の影響を受けやすいので、躊躇しています。

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印刷業界では、糊つきの紙をタック紙と読んでいます。インクジェット紙やレーザープリンター紙で主にA4とかがPC専門店で貼って剥がせるタック紙として売られています。これなどが便利に使えます。画像にあるようにタック紙の糊面にはリタックという糊にもくっ付かない紙が使われています。そのリタック紙を塩ビテープの糊面に半分貼っておきます。

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リタックを半分はり、後の半分を遮光紙に貼り使うようにします。120・220タイプでその使い方は変わる場合があります。

左側が粘着面側からみたところで、右側が塩ビテープの表側になります。

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左側が120タイプに使うときのテープです。右側が220タイプで使うときの形態です。

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飽くまでもイメージですが、220タイプはこのような繋ぎ方になります。フィルムを3mm程遮光紙の先端にもぐらせてから接着するとフィルムがスムーズに流れます。

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暗視スコープで見ることができるのであれば、リタックの方法もこのような手順を説明する必要がないかも知れませんが、ダークバックや暗室を前提とする場合、リタック紙があるとないとでは、安心感が随分変わってきます。

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今回脇役達とご紹介しましたが、まだまだ進化しますし、別な発想で自分ならこうするな?というようなご意見がありましたらお待ち致しております。

どういう訳か? 特許公開以降Googleアナリティクスでは、このサイトはケータイで近隣の中国人・韓国人に見られています。Google検索でも裏ずけられます。日本語以外の文字化けがでます。

ダークバッグ専用35mm巻取具製作手順その2

前号で大方の所まで説明出来ましたので、ポイントを絞りつつご説明します。レール上で巻き取りをする時のセットになります。このシンプルな形は何故?という疑問を投げかけられた事があります。黒いコンストマガジンという容器のことをいっているのですが、原価が、2,000円支払ってもおつりがほとんど戻ってきません。一般人が購入しようとしても困難ですし、金型から作っても相当高額になります。結論的に、無くしてしまえば!という事からこのような形状になりました。

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レールの外側で巻取作業をする時のセットになります。

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スプールを外しますとこのようにシンプルな形です。

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中判の120タイプをダークバッグの中で巻き込み作業をする場合、このようなスタイルでやるのですが、フィルムは事前に83cmの長さに、計っておく必要があります。最近はあまり見かけませんが、黒いフィルムケースは、遮光性がありますので、長さを事前にダークバックの中でスケールを持ち込み83cmとか135cmの長さに準備しておくと便利です。

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フィルムケースを活用してダークバック内でフィルムを一時保管する時にこのような方法もできます。前号でも、ご紹介しましたがフィルムにも傷がつかないようにフィルムの出入り口にベルベットの裏にアクリル両面テープを貼り、フィルムに傷がつかないようにします。35mmの金属のマガジンには、リボンというこのようなベルベットを上下に貼って遮光しています。フィルムをそのまま使うのが一手間は掛かりますが、安全です。

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受傷事故に気をつけてフィルムケースに穴を開けて下さい。事前にフィルムの長さを測定しておきましたら、フィルムマガジンをそのまま使えば良いのですから、こちらの作業は必要なくなります。

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ハトメの大きさは内径の大きさにより偶数で種類が違ったものが売られています。電車の車輪のようなモノですので、画像にあるものでしたら、問題なく作れます。

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黄色いアルミワイヤを使っております。理由は適度に自由が効きしかも形を維持してくれる為です。大創では、バーコードを伝えますと廃番になっていなければ取り寄せてくれます。直径4mmのアルミワイヤです。品質が変わらず、ホームセンターより安く手に入ります。素材のアルミやボルト、フィルム、ナット、塩ビアングル、接着剤、テープを除きますと、リユース品からできております。アルミレール上の巻取スタイルです。

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アルミレールから外したスタイルになります。

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120タイプの場合ですがアルミレール上で巻き込む作業になります。

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フィルムをテープで貼る作業スペースをお好みの位置で巻き込み作業ができます。

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ダークバッグ専用35mm専用巻取具のアルミガイドの型紙をこちらにアップします。手の大きさや指の長さで、こちらの型紙は8cmで作っておりますが、適宜9cmとか10cmでも良いかもしれません。直径4mmのアルミワイヤの長さもそれに合わせて調整して下さい。

ピクチャ 1

http://www.active-film.com/wp-content/uploads/2013/05/darkbag-35mm.pdf

ダークバッグ専用35mm巻取具製作手順その1

0.2mmのアルミで試作しましたが、実用タイプを作るまでの手順を何回かに分けてお見せしてゆきます。こちらが完成形です。

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アルミ板は、ホームセンターでB5サイズで厚みが0.5mmのものを使います。折り曲げや穴開けの加工が楽なことからです。このサイズですと、アルミのレールの土台が4枚取れます。

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型紙を作りアルミにトレースします。レール部分と土台になります。金属鋏でカットします。

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アルミの土台が完成しましたら、4mmのアルミワイヤを土台のセットします。3mm×10mmのネジとナットでアルミワイヤをループにして固定します。次に画像にあるスプール並びにハトメの加工のをします。

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ハトメはアルミのレールに車輪の代用として使いますので、ハトメパンチでかしめ過ぎず緩めに外れないように作ります。

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ルーズに止めたハトメの平らな方に強力なアクリル両面テープでスプールの中心に固定します。接着剤でも構いません。

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用意するリユースのスプールは、フジのスプール以外のメーカーのモノを調達しましょう。理由は何度かこのサイトでも取り上げましたが、FUJIFILMの特許を取得しましたスプールは加工がされていて、1/2にカットして35mmフィルムの幅寄せ具として使う為には不向きです。そこでKodakやエフケのスプールを金属のこぎりや、超音波カッターで軸を水平にカットします。大昔は金属でできていたようですので、このようなことは出来ませんでした。『ブローニーの由来知っていますか』という展示を6月16日まで日本カメラ博物館で展示しております。

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ホームセンターにある電気コードを保護する時に使う塩ビアングルを適宜カットします。

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35mmフィルムの幅寄せ具になりますので6.3cmmのスプールの中心に35mmの中心がくるようにL字型に接着剤で固定します。

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フィルムに傷がつかないようにアクリル両面テープでベルベットにフィルムの通り道に11mm×35mmにカットしてスプールの中心に敷き込みます。

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スプールの鍔の部分にハトメを固定し、フィルムの通り道にベルベットを敷きます。

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35mmフィルムがマガジンに入った状態ではカーリングがきつくスプールの幅寄せ具から飛び出す事を防止する為に蓋をつけます。素材は、飲み終わったペットボトルのPET樹脂をリユースします。こちらがほぼ完成形になります。

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アルミ土台にスプールの幅寄せ具を載せます。土台は若干の傾斜があります。ダークバッグの中で作業する時アルミ土台の外側で作業スペースを確保したい時にこのように使用します。

こちらのページの最初の完成画像がアルミレール上で巻き取り作業をするときのセットになっております。前後の方向を変える事により作業しやすい方でお使い下さい。

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