Active Film作成キットの使い方手順

はじめに暗室やダークバッグの中での作業と明室の作業がありますので切り分けて行います。

【明室】
・遮光紙、スプール、輪ゴム、2Bフィルム容器の準備
折れや合成紙で出来ている遮光紙のチェックをします。詳細はWebサイトのページを確認して下さい。

・内外問わずフィルムメーカーの120、220用のスプールを2個用意して下さい。スプールのツバのところにゆがみや傷がないものかをチェックします。

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・輪ゴムはフィルムを遮光紙に巻ききり完成させたActive Filmをゆるまないように止める為のものです。止める処が重要で必ずフィルムを巻いた中央部に巻いて下さい。

・フィルムを遮光紙に巻ききって完成し、輪ゴムを2〜3回巻いた状態のActive Filmを遮光した状態で保存する容器です。1個180円で販売しております。

・長期間現像しない場合、輪ゴムは劣化しますので、フィルムの外径を箸袋のような形状の紙で一周させて、その上からビニールテープ等で中央部をかために巻いて下さい。

・遮光紙にフィルムを止める為の準備をします。

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図(又は写真)のように一方を角丸にして暗くても触った感触で分かるよう離型紙をテープの半分くらいはさんでおきます。
暗室、ダークバッグ内で離型紙をはがし、フィルムをその場所に止める為の準備です。

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・FUJIFILM、Kodac等により、フィルム止め用テープの位置と表示が違いますので、Webページなどでフィルムの接着テープの停止位置を確認して下さい。

・遮光紙は使った時とは逆にスタートマークがスプール芯の内側になり、遮光紙の露光済マークの方が外側にくるように準備します。

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・120タイプと220タイプではフィルムの長さが違います。120タイプは83cm、220タイプは135cmの長さを正確に暗室又はダークバッグ内で長さを揃え空のフィルムマガジンに入れて準備をしておきます。

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・次に120タイプでは若い番号の1番の前方に各社マーク(目印)を印刷していますのでそのスタート位置に角丸のビニールテープと離型紙を半分だけ止めた状態で遮光紙の中央に貼っておきます。
ここから暗室内で、暗視スコープでフィルムの状態を確認しながら、作業を進めるのが王道の方法です。

*注意*

ブローニーフィルムの現像処理では、フィルムの後端に少し余裕があります。遮光紙にテープでフィルムを止めてある方が後端に当ります。最後の一コマを無駄にしても構わないという事であれば、テープに止める所だけを自己責任でトライすることも出来ます。

*暗室作業*  ここからは、暗室又はダークバッグ内作業です。

幅寄せ具をセットしてそこを通すようにフィルムをテープに止めます。

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最後まで巻き上げて、フィルムを巻ききった段階でマガジンを外し、遮光紙後端からもう一つのスプールを遮光紙を巻き戻します。スプールを止めているアルミワイヤを90度に起こします。反対側にアルミワイヤを立ててフィルムをセットして下さい。

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空のスプールにきつめに巻き戻し本番の撮影用フィルムになります。

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売られているフィルムを意識して遮光紙とフィルムをスプールに固めに巻き戻します。

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慎重に巻き上げましょう。

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もう一方のスプールを押さえ引きながら後端から先端まで巻ききって完成です。(フィルムに撓みがでた場合は、テープを剥がし張り替えても、1cm程度であれば、許容の範囲で収まります。)

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直ぐに撮影する場合は、遮光紙のフィルムの巻いてある中央部に輪ゴムを巻いて完了です。(両端にはフィルムがありませんので、ご注意下さい)ここまでが、120タイプです。

ここから220フィルムの巻き方です。

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事前に用意をしておいた離ケイ紙を取り除き、遮光紙の遮光部分に所定のテープを貼り、テープ・フィルム・遮光紙の階層でセットしてゆきます。2mm程遮光紙に潜り込ませます。(220フィルムはこれが肝です。理由はこの方法でなければ、遮光紙とフィルムが、フィルムマガジンの中で、はずれてしまいます。)

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こんなイメージです。

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裏側から見たイメージ寺です。

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離ケイ紙は手探りでも管理が楽なので、マストのグッズです。

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当初9mmの塩ビパイプをカットして220用幅寄せ具として使っておりましたが、、、

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シャンプーのポンプのストッパーで9mmのものがありぴったりでした。

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ぎりぎりまでフィルムを巻き込んで外します。

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ポンプのストッパーがフィルムのストッパーにもなるというくだりです。均等幅なので1個で充分です。

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フィルムの巻き込みが完了しましたら、保存容器に入れましょう。

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ブローニー用の遮光容器に保存します。

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<付録>
ホームセンターで売られているもので、Active Film巻取具は作ることができます。PET樹脂のリユース出来る大きなボトルで必要な所を、カットして作ってみてはいかがでしょうか?
ただ、折り返している所があります。そこは接着していますが、業務用のアクリルテープでも時間が経つと、折り曲げる所が徐々に剥がれてきます。そこで、PET樹脂専用の接着剤を使うと良いようです。24時間は、強力なピンチで挟んでおくことをお奨めします。
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フィルム幅寄せ治具の大きさもお好みで、お作り下さい。幅を20mmの原型で作りましたが、色々なサイズを今まで試しましたので、コンパクトなサイズで落ち着きました。
以下が基本サイズです。

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こちらは、ホワイトアングルという商品名で売られているものを加工して作るアクティブフィルム樹脂巻取具のサイズです。ご自身の手のサイズを考えてアレンジして下さい。
ピクチャ 2